千と千尋の神隠しを初めて観た時、私は、高校生。
ジブリは元々子供の頃から観ていたので、これも公開前から非常に楽しみだったのを覚えています。
高校生ではありながら色々と感じたことがありました。
可愛らしいキャラクターもその中では曲者のにおいを感じます。
現実社会でもカオスな世界をグッと受け止めることは珍しくなく、人混みに紛れた時に感じるものと似ている気が。
現実はそこまで極端じゃないよね。
時には歪んで見えたりもして、それらに例えているのかなと考えることも。
事実、化け物ではなく人間なのですが、欲が強すぎるあまり妖怪じみてくる場合もありますし、こんな人いるなぁと思わせてくれる一面も映画で垣間見えます。
特定の誰というわけでもないので楽しく見ることもできますし、その形を純粋に楽しむこともできます。
魅力的に見せてる形と声でもあったりもするので、普通に何も先入観無しでも楽しめます。
特に湯婆婆は強烈で、たまに思い浮かべたりできるほどです。
声もガラガラで、姿も変幻自在で、でも子煩悩で不気味で強いキャラクターです。
憎めないねー。
けど、強欲なので好きにはなりきれないです。
私はたまに強欲なおばあちゃんやおばちゃんを見ると思い出しますが、宮崎監督もそんなイメージをモチーフにしてる?と思うことが。
魔女の宅急便に出てくるキキは可愛い魔女ですが、湯婆婆は計算高く、でもちょっと面白いのです。
悪いやつでも何かしら可愛いところや面白いところがあったりするのも、この映画を見ていて嫌にならないところだと思います。
極端にいいキャラクターと悪いキャラクターと白黒はっきりしていると面白みがないし、浅い感じしかしないので飽きてきますが、何度見ても発見があるし楽しい映画だと思います。